マジキナマジック
名将「マジキナ」
那覇西高校は県内でも屈指のサッカー強豪校です。
各チームのエース級が集まる高校なのでメンバー争いも激しい。
入学当初からレギュラーとして活躍する選手もいれば、
1、2年時は下のカテゴリーでプレーしていながらも、
3年生になるとトップチームで活躍する選手もいる。
僕が在籍した2013年〜2016年当時、
カテゴリーの最下層を指揮していたのが、知る人ぞ知る名将「マジキナ」である。
マジキナの指導の下、メキメキと頭角を現しトップチームに定着する選手は数多くいた。
最下層のカテゴリーから、トップチームで戦える選手を数多く排出してきた名将マジキナ。
そんな彼の手腕を讃え、人はこの一連のシンデレラストーリーを「マジキナマジック」と呼んだ。
独特の言葉使い
マジキナは高校で物理の先生を務める超キレ者であったため、発する言葉がかなり独特であった。
「このカテゴリーで練習に質を求めるのは無理だから、量をこなそう。4時間コースと6時間コースどっちが良い?」
炎天下のグランドで、4時間or6時間の選択を迫るなんて、「死ぬ」か「死ぬ」かの二択である。当時はなぜか死ななかった(笑)
「自分にベクトルを向けろ」
試合中のミスや失点は人のせいにすることなく、自分に原因があったと思え。
的なニュアンスで使われていた、彼の必殺ワードである。
「自分にベクトルを向けろ」は脳科学的に正しい
最近、脳科学に関する本を読んでいて、「自分にベクトルを向けろ」という言葉の下、ミスの原因を自分の中から究明させる指導法は、脳科学的に見ても非常に理にかなっているという事がわかった。
人間の脳は体験によって進化する。
失敗するとその時使われていた脳の関連回路に、電気信号が流れにくくなり、失敗する前よりも失敗しにくい脳に変化を遂げる。
しかし「自分に非はない」と、失敗を失敗と思わなかったら、脳はその出来事を失敗と認識できずに終ってしまう。せっかく失敗して痛い思いをしているのに、それを失敗だと認識させずに、脳の進化を妨げてしまうのは非常に勿体無い事なのだ。
それ故、自分のミスであってもなくても、自分にベクトルを向け、脳を更新していく事は自分の成長を促す。
名将マジキナ恐るべし。
おわりに
失敗をプレー中に反省したり、仕事のミスを仕事中に反省したりするのは、パフォーマンスの低下を招く恐れがあるが、1日の終わりにでも自分にベクトルを向けて、自分の中から原因を究明していく事は、自分の成長を促す為にも非常に大事な事だと思いました。
最後まで読んで頂きありがとうございました!!